いくとせに
浮かび沈むもうたかたの
夢をうつつと結ばせたまふや
個人の夢であれみんなで見る夢であれ
みんなそれぞれその夢を思い切り風船に吹き込んで
大きく大きく膨らまそう。
大きく大きく膨らんだら
その風船をみんなで一斉に大空に解き放とう。
赤や青や黄色や緑
色とりどりの風船が空を埋め尽くす姿は圧巻だ。
あなたの不幸は僕の不幸。
僕の不幸はきっと誰かの不幸。
あなたの幸福は僕の幸福。
僕の幸福はきっと誰かの幸福。
あんなに空高く舞い上がったたくさんの風船はもうどれが誰の風船かなんて見分けがつかない。いいんだよ。どれだって一緒なのさ。
ごらんよ。僕らの真上で空高く舞い上がった風船が今次々と弾けていく。それは僕らの願い僕らの夢が天に聞き入れられた瞬間。
そして僕らの素敵な願い素敵な夢が再び僕らの頭上にこの地上にキラキラと降り注いでいく。そうやって僕らの夢は永遠に循環していくのさ。
目を見開いて。見えるかい?──僕らを覆う祝福の光が。
耳をすまして。聞こえるかい?─僕らを囲む祝福の声が。
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