芽吹きだしてるあの子の春に 気づかないほど鈍くはないわ 時効外れの恋慕がもたらす 季節外れの熱中症よ あぁ その髪の ふと香る甘美に魅せられて ほら、もうとっくに手遅れです、 もう どっくん、どっくん、です 可愛いあの子が気に入らない 悩める睫毛と恋する乙女の 瞳を私は見逃さない 友達なんかになりたくない どうして愛しいの それでいて どうしてこんな憎らしいの 青い春に咲くあの子が気に入らない 私の中の咲かない恋を 打ち明けるほど未熟じゃないわ そのすました眉毛の動くとこ 見てみたいと思いはしますが あぁ この熱が 伝わってしまうような気がして その、指先に触れることも、 まだ 億劫、億劫、です 二人に交わる想いは無い あなたの恋する瞳が好きです わたしの想いは救われない 友達なんかになりたくないのになあ あぁ その唇に 二度と忘れられぬ「降参」を 可愛いあの子が気に入らない 悩める睫毛と恋する乙女の 瞳を私は見逃さない 友達なんかになりたくない 可愛いあの子が気に入らない どうにもあの子が気に入らない どうして愛しいの それでいて どうしてこんな憎らしいの 青い春に咲くあの子が気に入らない 可愛いあの子の恋よ 実ってしまえ