密やかな雨の雫が フロントガラスをぼやかした まだ泥濘んだままのあの日の言葉 どうか乾かぬまま このまま 宙ぶらりのままのmidnight 永く響くクラクション 誰かの怒りが忘れられ意味を失う頃 ラジオから古いメロディ 通り過ぎた景色たちや 懐かしい人の顔や まだ胸に残る記憶たちを 親しく思うように 今この時がいつかまた 記憶として擦り切れていく頃 君や僕は どこでなにしてるんだろうね どんな人に会って どんな顔や声で 今日一日のなだらかな疲れ 僕にもあるように君にもあるだろう 言葉では言い表せない とても綺麗な悲しさをうかべて ああそして今君がこうして 眠りに落ちていこうとする 吐息に耳を潜めるとき つめたい雨がまた屋根を叩く