指折数えては 待って 早歩きして少し急いだ 夏の日陰に触れて いつから 欠伸ばかりの暇に埋まった 待ち合わせ場所はきっと 人混み 鬱陶しいだろうか この暑さには 慣れたく無くて むやみやたらに動くことは辞めた 誰かが時を駆け抜ける その度に また 思い出せそうなことを忘れ 灼かれる肌が重くなって 生まれ変わるのを 大きな口空けて見過ごした 帽子屋で麦藁のを一つ買った 君は陽の下で 燥ぐ姿が似合う人 でも冬が来たら 毛布を被る 確か 今ここで何をしてるか わからなくても 君を連れ出そうとした 俺も 凍てつく肌が鈍くなって やがて死ぬのを 大きな口空けて待っている 誰かが時を駆け抜ける 生まれ変わるのを 大きな口空けて見過ごした