何時かの夢の中 ふらふら 物憂げな影に ひたすらに見惚れていた 時も知らず 訳も知らず 永い 夢が 終わり 消えた いっそ夢は夢のまま 閉じ込めてしまえたら 憂き世に未練も無く 浅ましい祈りも無く きっと何処を探しても 現に在ないから 此処は何処 私は誰 泣きじゃくって空を掻く ゆらりゆられて ふらりふられて 色が香る様に 身を寄せ委ね合う狭間 幸せを瞬く間に 溶かしていく 溶かしていく 淡い 嘘は いずれ 視えた ずっと夢に囚われて 幸せで在れるなら それもまたひとつだろう さもしくも露知らず きっとこれが答えなら 初めから在なければ 揺蕩う心さえも 場所を取って弧を描く いっそ夢は夢のまま 憂き世は憂うまま 何もかも厭わない 敵わない 叶わない ふわりふかれて ふたりゆらいで あさきゆめみじ ゆゑにあたはず