子供が歌う死んだ詩 瘴気の山の寺の話 蟲に喰われた女のやる事は 寺の御巫の首を取る 常世も見捨てた瘴気喰らう蟲と 蟲を駆除する化け狸 日が落ちた山のその奥に 分福茶釜の寺の守り神 人を吸い込む錆びた茶釜 常世も見捨てた生臭坊主は 狸崇拝坊主めくり 奥の部屋散らかる福笑い 血は拭いといただとさ 頭に響く蟲の声が 求める茶釜をさぁ、おくれ 冥府の茶釜の地獄の音は だれかれ構わず命を喰らう 百足と夫婦の少女の唄は 地獄に還すと狸に歌う 常世に繋がる瘴気香る山と 寺の奥の間の地獄門 閻魔の使いとその右手 分福茶釜の寺の守り神 黄金の蓮と蜘蛛の糸 閻魔を裏切り現世に陣取る 狸崇拝坊主めくり 仁王の間のその奥のお堂に 茶釜を抱くその巫女がいる 禁忌に触れしその狸に唄い 閻魔の蟲の最後の仕事さ 片割れの神の生の百足は 現世の死者にも命を分ける 坊主と狸の禁忌の踊り 地獄に帰れと百足に歌う 冥府の茶釜の地獄の音は だれかれ構わず命を喰らう 百足と夫婦の少女の唄は 地獄に還すと狸に歌う