動き出す電車の窓 白く染まる 僕等の街 信じられないくらいに人を好きにな った 嫌いなものの方が多かった冬の街 一時間早く着いてしまった教室 窓辺に佇むキミを朝日が照らした それは、とても、とても大切で 隠すようにおどけては目を逸らした 少しだけ触れたんだ キミの肩が触れたんだ それから一年が過ぎ 少し背が伸びた 僕らは友達以上、恋人未満 ある日、机の奥に手紙が入ってた 「放課後、校舎裏で待ってます」 ついに、やっと、この日が来たんだ 終業のチャイム 駆け抜けた渡り廊下 少しだけうつむいて 震えながら笑ってたよ 「再来月、引っ越すの、 ごめんね…」 僕はもう何がなんだかわからなくな って 精一杯強がって笑いながらうなずい たら キミが謝りながら泣くから 泣くから 僕はもう何がなんだかわからなくな って 気付いたら君の手を引いて 反対の電車に飛び乗っていたんだ 何もかも全部捨て去って 知らない街へ二人で行こう 大丈夫 なんとかなるよ たくさんたくさん話したんだ、 住みたい場所や、子供の数 本当は わかってたけど 終点の駅のホーム 僕達の旅の終わり 雪が溶けた後の空は 怖いくらいに透き通っていた 僕達は幼かった 痛いくらいに子供だった