最低で最大の愛は 所詮、肌の温度で 飼い慣らした欲と 馴染まない期待を ただなぞるだけ 言葉は言わないのに 求めてしまうのが癖になる 隣にいたいからずっと 背を合わせて話している 悲しい歌にしたくはないから 貴方に届いてなんて言わないね 知らないままでいてね だって気づいてしまったら この話は終わるから たわいもない話をしたのは この時間の期限を延ばすため 誰にでもなんかじゃないのに そんなしょうもない嘘を重ねた 貴方の好きな音楽が 私と同じじゃなくて良かった 貴方が触れる生活に 私が必要じゃなくて良かった 貴方がくれていた愛が 安っぽいもので良かった でも、全部、全部が忘れられなくて 悲しい歌にしたくはないから 優しい嘘の音は聴かないね 映した視界を誰にも見せずに 知らないままで痛かった 悲しい歌にしたくないのに 秘密は私だけを蝕んだ 踵を踏んだまま掴んだ温もりは もう枯れてしまった