幼い頃から背が高く不愛想で、 何もしていなくても怯えられ、 ケンカを売られることも多かった。 小学生の頃、 上級生のガキ大将に 呼び出されたことがある。 因縁をつけられ無視していると、 お前の弟から ボコボコにしてやろうかと 脅された。 その瞬間、カッとなった。 弟を傷つけるなんて許せなかった。 にらみつけて拳を握り締めたとき、 ガキ大将はひるんで 階段から足を滑らせた。 教師は俺が一方的に やったと決めつけた。 思いだすあの時の記憶 思い出したくない光景 頭を下げる母親の姿 俺の手を握り締めるその手は 小さく震えていた 俺はその場から飛び出した。 がむしゃらに走って、 土手にたどり着いた。 俺は、このまま 一人で生きていくと決めた。 誰にも関わらなければ、 怖がられることも傷つけることも、 母親に迷惑をかけることもない。 そうしてその場で 何時間もじっとしていた。 ……不意に頭上から声がした。 頭を上げると、九門と母親がいた。 俺を拒絶した世界に、 こうしてつなぎとめようと してくれる人がいる。 その事実に、心の底から ほっとしたことを覚えてる。 母親は俺がやったんじゃないと 信じてると言った。 俺の右手を握って、 三人で並んで歩き始める。 母親の手はもう震えていなかった。 ボーイフッド・コラージュ 飛び出した世界で見つけた ボーイフッド・コラージュ かけがえのないもの 変わりたい 自分じゃない誰かになりたい 手に入れた大切なもの 人生を変えるための強い願い 扉を開けて駆け出した 何かを変えたかったあの日の鼓動 ボーイフッド・コラージュ ボーイフッド・コラージュ