今日星が流れてゆくのを 初めて目にしたよ 一瞬空にひっ掻いた傷が ついたみたいだった 膨れあがった願いも叶ってしまえば 吐いたばかりの煙に 部屋は冷えていった 戸惑う息を見破らないでよ ずっと近くにいたから 兼ねてからの切望で 貴方を手に入れたんだけれど 僕がほんとうに欲しかった 光は君じゃなくて 君の心に流る傷 受話器の向こうの顔が思いだせない 生易しい約束を飲みこめないまま 騒めく声を押し殺せないよ もっと遠くに沈めても 兼ねてからの切望で 貴方を手に入れたんだけれど 僕がほんとうに欲しかった 光は君じゃなくて 生まれた侭の絶望が 貴方を輝かせるよ 僕がほんとうに欲しかった 光に掻き立てられて なんでそんなにも 幸せそうに笑えるの 君の心に流る傷 僕に見せてよ 星の在りかを