「ゴールデンラズベリー賞にエントリーされた駄作だよね」
とか
「この映画に出た事が、オリビア・ニュートン=ジョンとジョン・トラボルタのキャリアにトドメを刺したんだよね」
とか言われがちなこの映画……⤵
「しかし、サントラが良かったよね!でも、CDが手に入らない😫」
と言う声がかなり多い……な、作品にスポットライトを当てる《懐かシネマ 番外編》
『カリブの熱い夜』『硝子の塔』『ラブ IN ニューヨーク』『イッツ・フライデー』『ローランド・エメリッヒ版 ゴジラ』に続く第6弾は……
第4回ゴールデンラズベリー賞
作品賞
主演男優賞 - ジョン・トラボルタ
主演女優賞 - オリビア・ニュートン=ジョン
監督賞 - ジョン・ハーツフェルド
脚本賞 - ジョン・ハーツフェルド
5部門ノミネートの《超名作😁》『セカンド・チャンス』(83年)の特集です!
製作費は $14,000,000
世界興収は、$23,646,952
製作費の3倍がヒットの目安だから、……コケですね。
《ストーリー》
発明家の卵ザック・メロン(ジョン・トラボルタ)は
借金に困って銀行強盗を決行。
窓口にいたデビー・ワイルダー(オリビア・ニュートン=ジョン)に1万5千ドルを紙袋に詰め込ませて逃げるが、
家に帰ってビックリ。
なんと中身は紙切れだけ。金はデビーに横取りされたのだ。
借金取りに追われるザックは、飛び乗った車から振り落とされ、偶然通りかかったデビーと激突して二人は即死。
しかし、実はこれは天国から二人を見守っていた神様のいたずらだった。
堕落した人間世界を滅ぼそうとする神様は、
その前に人間の愛を試そうと、チャーリー(チャールズ・ダーニング)ら天使たちを地上に送り、
時間を逆回転して二人を生き返らせる。
そうとは知らない二人はいつしか惹かれ合い、恋に落ちるが、
そんな彼らの前に、チャーリーと敵対する悪魔の化身ビアズリー(オリヴァー・リード)が現れ……。
(原題の『 two of a kind 』は「似た者同士」とか「似たり寄ったり」の意味)
映画はコケましたが、サウンドトラックは100万枚を超える大ヒット!
このサウンドトラックCDは、2021年10月現在、手に入れるのは なかなか困難で
Amazon のマーケティングプレイスでは、2万近い値がつけられています。
サントラ収録の10曲中7曲で、デビッド・フォスターがプロデュースを務めていて
サントラには そのフォスターや オリビア・ニュートン=ジョンをはじめ、
パティ・オースティンや、クインシー・ジョーンズ、ジャーニー、ボズ・スキャッグス、シカゴ、スティーヴ・キプナー、《TOTO》のスティーヴ・ルカサーなど
豪華な顔ぶれが参加しています。
《アルバム・トラック》
1. Olivia Newton-John / Twist Of Fate (3:44)
運命のいたずら / オリビア・ニュートン=ジョン
2. Olivia Newton-John / Take A Chance (Duet with John Travolta) (4:09)
テイク・ア・チャンス / オリビア・ニュートン=ジョン
※ ギター・ソロは、スティーヴ・ルカサー。
3. Patti Austin / It's Gonna Be Special (4:14)
スペシャル・ラヴ / パティ・オースチン
※ クインシー・ジョーンズがプロデュース。
4. Steve Kipner / Catch 22 (2 Steps Forward, 3 Steps Back) (3:34)
キャッチ22 / スティーヴ・キプナー
5. Olivia Newton-John / Shaking You (4:16)
シェイキング・ユー / オリビア・ニュートン=ジョン
※ デビッド・フォスター、ポール・ゴードン、トム・キーンの共作曲。
プロデュースはデヴィッド・フォスターです。
6. Olivia Newton-John / (Livin' In) Desperate Times (4:06)
ディスペレイト・タイムス / オリビア・ニュートン=ジョン
※ プロデュースはデビッド・フォスター。
数々のアーティストにヒット曲を提供してきた《アメリカのソングライター》トム・スノーと、バリー・アルフォンソとの共作。
日本でのシングルのB面は、3年前の前アルバム『虹色の扉』からの『ランドスライド』。
7. Boz Scaggs / The Perfect One (4:31)
パーフェクト・ワン / ボズ・スキャッグス
※ ボズ・スキャッグスとデビッド・フォスターの共作曲で、このアルバムでしか聴けません ⤵
AWAにも、Live版 とかでもナッシンぐぅ~ ⤵ 残念 ⤵
プロデュースはデビッド・フォスターと、《TOTO》のデビッド・ペイチとジェフ・ポーカロ。
8. Journey / Ask The Lonely (3:56)
アスク・ザ・ロンリー / ジャーニー
※ 当サントラのためにジャーニーが提供した曲。
9. Chicago / Prima Donna (4:28)
プリマドンナ / シカゴ
※ 1984年リリースのシカゴのアルバム『シカゴ17』にも収録されました。
プロデュースはデビッド・フォスター。
10. David Foster / Night Music (3:51)
ナイト・ミュージック / デヴィッド・フォスター
映画の主題歌にもなったオリビアの『 Twist Of Fate〜運命のいたずら〜』は
ビルボードのシングルチャート5位の大ヒット!
1972年のデビュー以来、一部例外を除いてずっとジョン・ファラーにプロデュースを任せてきたオリヴィアが、
初めてデヴィッド・フォスターと組んだ作品。
続くセカンドシングルの『ディスペレイト・タイムス』も31位でトップ40入りしました。
他にも、トラボルタとのデュエット曲『テイク・ア・チャンス』は、ビルボードのアダルト・コンテンポラリー・チャートでは3位を記録しました。
《まとめ》
大ヒットした『グリース』(78年)の夢を再び……と、
映画『セカンド・チャンス』は、1400万ドルかけて企画されましたが、
この失敗はトラボルタのキャリアにも影を落とし、
のちの『パルプ・フィクション』(1994年)で再浮上を果たすまで約10年の歳月を要していますと、Wikipedia に書いてありました。
ちなみに、公開時期が近い『ターミネーター』(84年)の製作費は 640万ドル、
興行収入は、7848万USドル。
『ターミネーター』って、コスパがいいですね。
そんな《セカンド・チャンス》になかなかありつけなかった 映画『セカンド・チャンス』に出た ジョン・トラボルタとオリビア・ニュートン=ジョン。
でも、そんな共演をきっかけに仲が良くなった二人。
2012年には、二人で『ディス・クリスマス』というアルバムをリリース。
ジョンは
「僕はリラックスした感じのクリスマス・アルバムを作りたかったんだ。
派手でケバケバしい作品じゃなくてね!
このCDを家の中やクリスマス休暇のドライブのときなんかに聞いて欲しいのさ。
そして聞いてくれるみんなと一緒にクリスマスを祝いたいな」
と語り、同アルバムの出来に満足しています。
オリビアも今回のレコーディングを楽しんだようで、
「ジョンと私は長年ずっと仲良しなのよ。
これからもずっとね。
私たちが一緒いるときはいつも笑いが絶えなくって、お互いに強い絆を感じるの。
いままでも一緒にたくさん素晴らしい経験をしてきたのよ!」
と、話しています。
《底抜け》映画を戦い抜いた戦友の二人、
バズとウッディの様に
「いつも俺がいる。きみのそばに。」
なんて語り合ってほしいものです。
……だって、友だちだから。
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