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説明文

お菓子の城。ご存知、全てがお菓子で出来た城市。甘い香りが人々をこの門の中に呼び込む。門からして、色とりどりの丸いシリアルに白いヌガー、地面はキャラメルやグミ、ホワイト&ダークチョコレートの塔、宮殿はキャンディーとドーナッツで出来ており、ミルクレープの層に天井は巨大なモンブランクリーム、城市の中の庶民の家の屋根はウェハース、ピンクと白マシュマロの壁という具合にあらゆる菓子が使われている。 合成着色料や添加物、人工甘味料が永遠にその菓子たちを腐らせることはない。宮殿に招かれれば、あらゆる菓子のブッフェと果汁8%のジュースとチーズのコーンパフ、塩ポップコーンで時々味覚を口直ししつつ、ケーキの数々が待っている。 一体何のためにこの城市はあるのだろうか。そもそも、ここの主は誰、何処にいるの。庶民の家はあれども住人を全く目にしない。歓迎の幕やポスターはケーキの上によく乗っている、白い砂糖菓子にチョコレートの文字で書かれたもの。 近くの村人に聞くと、元は菓子で出来た一軒家だったと聞く。誰がこの城を作ったのだろうか。食欲や好奇心が人を奥へ奥へと誘う。大きくて豪華(菓子)な戸を開けて、まず目にするのは光る玉座、でもよく見るとそれは菓子の包み紙で出来ている。 そして、そこに座り何気なく上を見ると、そこには無数の大きな蜘蛛が静かに君を見ている。そこに目を奪われた瞬間、君は一瞬の衝撃と痛みを感じた後、頭だけになって地面を転がってゆくのだ。 名誉なことに君の残された頭は砂糖でコーティングされ壁にトロフィーとして飾られる。目の奥で次の獲物が入って来るのが、薄れてゆく意識の中で微かに感じられる。もはや、何ら後悔を感じることも無い、頭の中は満腹で充たされているから。
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