バナナフィッシュにうってつけの日

サリンジャーの小説は‘ライ麦～’‘フラニー～’‘ナインストーリーズ’をその昔読んだ覚えがあります。読んだという記憶だけ。 ‘フラニーとゾーイ’は村上春樹訳が出た時再読したので少しだけ記憶が新しい。確かアタマが良すぎて心に少々病を抱えた妹と兄との延々続く神学論争的な会話の末にようやく魂の解放というささやかな大団円を迎える話だった気がします。あやふや。 サリンジャー自身第二次世界大戦のヨーロッパ戦線に参加して戦後PTSDに苦しんでいたといいます。四十半ばで小説を発表するのをぷっつり辞めてマンハッタンからニューハンプシャーの田舎に引きこもって隠遁生活に入りつい最近まで生きて90歳の長寿を全うしたそうです。のんびりとした田舎暮らしで心の平安を手に入れられたんでしょうかね。 (リストは静かな読書のBGMにうってつけのソフトロックで)