ヤバTの「偏差値が20ぐらい下がってく音楽」で朝まで楽しめ!
ヤバイTシャツ屋さん(以下、ヤバT)が6/16に東京・新木場STUDIO COASTにてワンマンライブを開催した。ヤバTのライブを言葉で表すのは、実は簡単だ。
「めっちゃ激しくて、めっちゃおもろくて、色々ヤバイw」
偏差値が20ぐらい下がってく音楽で頭空っぽにして 1番のサビで覚えた感じでみんなで一緒に歌ってね
(ヤバイTシャツ屋さん『ヤバみ』より)
難しい言葉や考察や評論なんていらないんです。余計なこと何も考えずに頭空っぽにして、偏差値が20ぐらい下がってく音楽でウェイウェイするのがヤバTの楽しみ方ってこと。
激しいメロコアとおもろい歌詞、特徴的なしばたありぼぼ(Ba. & Vo.)の高音、そして、ふざけてるけどよく見るとイケメンなこやまたくや(Gt. & Vo.)ともりもりもと(Dr. & Cho.)によるスリーピースバンド、ヤバT。
↑の動画を見ればわかる通り、曲のクオリティがめっちゃ高いです。
タンクトップパワーで興奮するオーディエンス
ヤバTのライブは始まった瞬間にダイブ&モッシュ&サークルが発生する。この日も、前も後ろも関係なくオーディエンスは大暴れ。まるでスポーツ。ジャージ姿のオーディエンスがたくさんいたのは、そういうことだったんですね。ヤバTのライブにおいては、スポーツウェアが正装なのだ。まあ本当の正装はタンクトップだと思うけど。
こやまたくや(Vo. & Gt.)
いつものように、ボケまくりの自己紹介が始まる。テンポ良くボケとツッコミとカブセを連発する長い自己紹介に「あそっか、ヤバTって昔は芸人だったもんね」と軽い錯乱をもよおさずにはいられないのだった。今回も元芸人のスキルを存分に見せつけ(錯乱)、会場に爆笑の渦を巻き起こす。
注)岡崎体育と小山拓也は、京都の宇治中学校軟式テニス部のOBで、先輩、後輩にあたります。
大阪芸術大学芸術学部映像学科を卒業し「寿司くん」名義で映像作家としてアニメやMVなどの映像作品の制作活動も並行する小山拓也。
2016年4月にミュージックビデオのよくある演出を、遊び心と愛のある皮肉で話題になった岡崎体育のMV「MUSIC VIDEO」。
youtubeでの再生回数は1700万回を超えるこのMVは、小山拓也、岡崎体育、岡崎のマネージャーの3人で撮影、制作したそうです。
もりもりもと(Dr.)
MCでは自前の資料を元に大阪の地名などについてのプレゼンタイム。ここで説明される「天王寺」や「喜志駅」「あべのハルカス」「関関同立」等のキーワードが、その後の曲を理解するのに必要になってくる。天王寺は東京でいうと池袋、喜志駅は埼玉県志木駅に相当するらしい(「きし」と「しき」の回文ミラクル)。
その流れで3人の学生時代のアルバイトについても語られ(こやま→寿司屋。もりもと→ドンキ。しばた→コンビニ)、コンビニ時代にしばたが店長からつけられた変なあだ名をそのまま曲名にした新曲『ばたばたしばたさん』を演奏。アホみたいな歌詞だけど、こやまとしばたのハモりが美しい。そして人気曲『ウェイウェイ大学生』『天王寺に住んでる女の子』『週10ですき屋』『喜志駅周辺なんもない』と続けてオーディエンスをウェイウェイさせる。
しばたありぼぼ(Ba. & Vo.)
さらに初のタイアップ作品『とりあえず噛む』をライブ初披露。ロッテのキシリトールガム発売20周年を記念して始動した「COME ON! ENERGY! -噛もう! 未来に向かって!-」プロジェクト発表会で披露した際には、土屋太鳳が「衝撃が衝動に変わるすてきな歌。とりあえず噛みたいです」と発言するなど、とりあえず噛みたくなる曲。みんなとりあえずいっぱい噛んでDREAMを噛むTRUEしよう。
その後も『無線LANばり便利』で「ワイ!ファイ!」という世にも奇妙なコールを起こし、『ネコ飼いたい』では2800人による「ネコ飼いたい〜」の合唱が会場に響いて謎に感動的な雰囲気が生まれ、MVが衝撃的な『ヤバみ』ではなぜかヲタ芸を披露するオーディエンスまで現れるなど、ヤバTらしいウェイウェイライブは続く。
最後はみんなお待ちかねの『あつまれ!パーティーピーポー』。爆裂音とともに銀テープが発射され、宙を舞う銀テープの下でパリピたちが狂喜乱舞の乱痴気騒ぎ。ステージ奥ではそれまで鎮座ましましていたタンクトップ神がついに踊りを召され、「しゃっ!しゃっ!しゃっ!しゃっ!しゃっ!Shirts!」というLMFAOもハマるワールドワイドなキラーフレーズは、神に捧げる祈りへと昇華された。
おしまい
…もっと見る