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スパイ映画だけではありませんが、ミョーに怪しい60年代の緩いユーロ・アクションの特集です。 こんなのもあるよ~と、御付き合いくだちい! ①『「怪盗ドレリック/400人殺せ」Arrriva Dorellik(1968年) 監督:ステーノ  (ステファーノ・ヴァンツィーナ) 出演:ジョニー・ドレッリ | マーガレット・リー | テリー=トーマス 変装名人の怪盗ドレリック(ジョニー・ドレリ)は、気の触れた大富豪の依頼を受けることになった。 その依頼とは、自分と同じデュポンの名を持つ人を全て殺ってくれというもの。 しかも短期間で。 ドレリックは宿敵グリーン警部(テリー・トーマス)の追撃を交わしながら、 合間に美女たちとロマンスを楽しみながら、 奇想天外な方法で400人の抹殺を実行していく…… そんなドレリックに愛想を尽かす美人秘書ベイビー(マーガレット・リー)であったが、何故か彼が気になって仕方がない…… 主役は、60年代イタリアの人気シンガー、ジョニー・ドレッリ。 実際の嫁は、 『太陽の下の18才』(62年) 『女性上位時代』(68年) で人気のフランス人女優のカトリーヌ・スパーク(1972から1979までね) ②③『077 地獄のカクテル』(65年) 監督:テレンス・ハサウェイ (セルジオ・グリエコ) 出演:ケン・クラーク | フィリップ・ヘルセント | ヘルガ・リーネ 《077》は、CIA局員ディック・マロイ(ケン・クラーク)が活躍するシリーズ。 《ブラッディ・マリー》と呼ばれるアメリカの新型核爆弾が秘密組織によって盗まれ、 CIAの腕利き諜報部員ディック・マロイがその行方を追う。 だが、ブラッディ・マリーを追うのはディック・マロイだけでなく、 中国やソヴィエトのスパイも狙っていた…… 撮影はパリとマドリード、アテネで行われており、 行く先々で待ち構えている女スパイたちのお色気や、各地の華やかな観光名所などが見どころ パリの美しい街並みが見渡せる屋上での派手な追撃シーンは、なかなか頑張ってます。 『077地獄のカクテル』 『077連続危機/Agente077 Dall' oriente con furore』(65年) 『077地獄の挑戦状/Missione speciale lady Chaplin』(66年) (別題『電撃ミサイル大作戦』) と、シリーズは3作品作られました。 ④『OSS117/殺人売ります』(66年) 監督:アンドレ・ユヌベル   出演:ジョン・ギャヴィン | クルト・ユルゲンス | マーガレット・リー  “OSS117”シリーズの第6作。 中近東で武器商人の暗殺が頻繁に起こったため、OSS117号/ユベール・ボニスール・ド・ラ・バス中佐(ジョン・ギャビン)が顔を整形して チャンドラーという殺し屋に化け “大佐”(クルト・ユルゲンス)率いる国際暗殺組織に潜入する。 ユベールが敵組織に雇われた頃,中近東の紛争で儲ける武器商人・メリク(グイド・アルベルティ)が組織に 部族戦争を調停するために国連から派遣されたバンダイク(ピエロ・ルッリ)の暗殺を依頼する。 早速、ユベールは、組織によって中近東へ派遣されるが、 逃げられないように、組織の女医・モード(ルチアナ・パルッツィ)に猛毒を注射される。 現地のサディー医師(ロベール・オッセン)が24時間おきに解毒剤を打たなければ死ぬため、組織の指示通りに動かざるおえなくなる…… 主人公のユベール・ボニスール・ド・ラ・バス中佐には、 『サイコ』(60年)で、ヴェラ・マイルズ演じるマリオンの恋人役だったジョン・ギャビン。 このジョン・ギャビンは『007 ダイヤモンドは永遠に』(71年)のジェームズ・ボンド役に決まり、 ユナイテッド・アーティスツと契約まで交わしていたが、ショーン・コネリーの復帰が決まったことで御破算 ⤵ という切ない経歴の持ち主😅 後に、『007/私を愛したスパイ』のカール・ストロンバーグ役のクルト・ユルゲンスや、 『007/サンダーボール作戦』のフォオナ役のルチアナ・パルッツィが出ているのも《007》色を感じます。 ⑤『リオの嵐』(65年) 監督:アンドレ・ユヌベル   出演:フレデリック・スタフォード | ミレーヌ・ドモンジョ | ペレット・プラディエ 米秘密情報局員ユベール(フレデリック・スタフォード)は 南米各地で起った謎の爆発事件究明を命じられ、 某通信社の特派員というふれこみでリオに飛んだ。 重傷を負った同僚のトーマを見舞いに行った時、同じ様に見舞いに来たマリア(ミレーヌ・ドモンジョ)なる女性と知りあう。 一連の爆発事故の背景に、中毒にさせられた殺し屋を操る一大組織のあることを知ったユベールは、敵地に向かう…… ジャン・ブリュース原作の《OSS117》シリーズは、90冊近くあり、 53年に『カジノ・ロワイヤル』を書いたイアン・フレミングより早く 第1作は49年に刊行されました。 映画の第1作は『OSSと呼ばれる男』(57年)。 日本でも同年公開。 主人公ユベール・ボニスールにイヴァン・デニ。 第2作は《007》がヒットしてた63年に『OSS117(未公開)』。 主人公には、『シンドバッド七回目の航海』(53年)のカーウィン・マシューズが。 第3作はジェームズ・ディーンの元カノ ピア・アンジェリを《ユベール・ガール》に『バンコ・バンコ作戦』(64年)。 第4作が『リオの嵐』。 シリーズは、そこそこヒットし 第5作は、日本が舞台の『OSS117 / 東京の切札(未公開)』(66年) 『用心棒』(63年)にも出ていた 力道山時代のプロレスラー、羅生門綱五郎や 今村昌平 映画のミューズ、吉村実子 も出演しています。 第6作が ④曲目にした『OSS117 / 殺人売ります』(66年) その後、テレビ映画を含め 2006年に、後に 第84回アカデミー賞で『アーティスト』(11年)主演男優賞を受賞するジャン・デュジャルダンをユベール・ボニスールにし 『OSS 117 私を愛したカフェオーレ』を制作し大ヒット。 続編の『OSS 117 リオデジャネイロ応答なし』(09年)も作られました。 ⑥『殺しの許可証〈ライセンス〉』(65年) 監督:リンゼイ・ションテフ   出演:トム・アダムス | ヴェロニカ・ハースト | カレル・ステパネック  反引力装置を開発した科学者兄弟をめぐって暗躍する謎の組織。 兄の護衛を命じられた、00ナンバーを持つイギリス諜報部の腕利きエージェント、チャールズ・ヴァインの戦いが始まった!  言うまでもなく“007”の亜流作品ですが、 さすがに同じ英国出身だけあってスパイ・アクションもののツボは押さえた出来になっています。 そこそこのヒットとなり、翌年には「続・殺しのライセンス」も製作されました。 ビートの効いたテーマ曲を聴いたことがある様な気がしますが、 これは、日本独自のアレンジらしく 『キイハンター』の主題歌にも影響を与えました。 ⑦『殺しのエージェント』(66年) 監督:ジャック・カーディフ   出演:ロッド・テイラー | トレヴァー・ハワード | ジル・セント・ジョン 気弱で平凡な料理店主ボイジー・オークス(ロッド・テイラー)が、 イギリス情報部のモスティン大佐(トレヴァー・ハワード)を助けた事で、 凄腕のタフガイと誤解されイギリス情報部へスカウト。 いつの間にやら殺し屋として仕事を受けさせられる。 弱り果てた男は、別の殺し屋にその仕事を下請けに出し…… という、ちょっと風変わりなコメディ・タッチのスパイ・アクション。 サウンドトラック・スコアは、ラロ・シフリン。 ⑧『アッパー・セブン/神出鬼没』(66年) 監督:アルベルト・デ・マルチーノ   出演:ポール・ハプシュミット | カリン・ドール | ナンド・ガツォーロ 変装の名人で秘密諜報部きっての腕利き諜報員《アッパーセブン》が主人公。 冷戦下のヨーロッパやアフリカを舞台に《アッパーセブン》が活躍します。 南アフリカ政府とアメリカとの間で交わされるダイヤがからむ10億ドル規模の取引を妨害し、 ダイヤと10億ドルをそっくり奪ってしまおうとする秘密組織と 世界征服を企む某国をアッパーセブンがやっつけます。 音楽は、ブルーノ・ニコライ。
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