イエローマジックオーケストラ(以下YMO)に出会ってなければ今音楽に関わる仕事に就いていないかもしれない。最初に買ったのは何故かライブ盤、そして事実上の1stアルバム「イエローマジックオーケストラ」を買った。ライナーノートが本人たちのインタビューで構成されていて、坂本龍一さんが忘れられない衝撃的な発言をしていた、確かこんなだった…
「近い将来肉体的な鍛錬なんかしなくても強烈なインスピレーションがあれば音楽を作ることが出来る時代が来る、だからスタジオミュージシャンになるなんて夢は捨てて旅にでもでて見識を広げるべきだ」
この文章を目にした時まさに雷に打たれた気分だった。自分にも音楽が作れる日がくると。そして、当時中学2年の僕はまさに家にあるガットギターで肉体的な鍛錬と格闘していたのだから。今でこそコンピュータで音楽を作ることなんて当たり前の話だが、時は1980年代初頭、こんな考えを持ってるひとはごく稀だった。
その後YMOやメンバー個々のソロなどを追いかける行程を経て海外の良いアンダーグラウンドな音楽にのめり込んでいくのだけれど、何にせよこの入り口は十代の多感な少年にはとてつもないインパクトがあったのは間違いない。
そんな訳で僕のYMO観を語るにはこの場所は小さすぎるけれども、僕なりに王道を絶妙に外した選曲を各アルバムから抜粋してセレクトした。年代順にもなっている。ご一聴を。
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