「 限りなく 透明に近い ブルー 」
青白い閃光が一瞬全てを透明にした。
リュウは透明だった彼方に、見たことのない、優しいカーブを描いた白い起伏を見た。
「 リュウ、あなた自分が赤ん坊だってわかったでしょう?やっぱりあなた赤ん坊なのよ」
と、リリーはリュウの服を脱がし抱きしめる。
再生の色彩
マテリアルな要素でいうと、青白い雷が光った後に残る、透明に近い、白味がかったような色彩。土砂降りの雨の中、青白い雷が光り、透明に光るような色彩。
これは、ある種「脱皮」のようなものであり、今まで生きていた日常生活から脱却し再生する、言わば 「どん底から再生へ向かう物語 」である。
村上 龍 のデビュー作にして 芥川賞受賞作品。
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