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フランスの大スター、我が《マイ・ヒーロー》ジャン=ポール・ベルモンドのサウンドトラック・シリーズ第3弾! 2020年、ベルモンドの娯楽作品の再公開に刺激を受け、かつ『危険を買う男』のサントラの配信を記念してプレイリストをリリースします! 斬新な切り口のヌーベルバーグの俳優としてだけでなく、スタントマンを使わないアクション・スターとして、 ジャッキー・チェンやトム・クルーズのお手本となり、 そのキャラクター・ビジュアルは、『ルパン三世』『コブラ』 平井和正の小説『狼男』シリーズに影響を与えました。 ジャン=ポール・ベルモンドは、こう語ります。 「アクション・シーンはどの映画も私自身で演じました。 通常は保険の関係で俳優が望んでもやらせてもらえませんが、 多くの作品で私自身がプロデューサーも兼ねていたからできたことです。 ジャッキー・チェンやトム・クルーズが自分で危険なアクションを演じられるのもプロデューサーを兼ねているからでしょう。」 そんな不出世の映画俳優ジャン=ポール・ベルモンドの作品集第3弾、 よろしかったら聴いてちょんまげ! ①『危険を買う男』(76年) 監督は『刑事キャレラ 10+1の追撃』(71年)のフィリップ・ラブロ。 音楽は『カリブの熱い夜』(84年)のミシェル・コロンビエ。 ジャン=ポール・ベルモンドが製作・主演を務めました。 政府高官や警察に雇われ、多額の報酬と引き換えに危険な仕事を請け負う男。 その名前も素性も誰も知らないが、見事な手腕で難事件を次々と解決していく。 次の仕事は、“タカ”と呼ばれる謎の凶悪強盗犯の捜査だ。 タカは街の不良を雇って強盗を行い、犯行後は仲間も駆けつけた警官も射殺する冷酷な男だった。 情報を集めるべく刑務所に潜入した彼は、タカに利用され裏切られたことのある青年コスタに接近。 やがて、タカの意外な表の顔が明らかになる…… 凶悪犯《タカ》を『恐怖の報酬』(77年)のブルーノ・クレメル。 敵が二組いる為、若干入り組んだ話になってしまい、わかりずらいところがあります。 が、この頃のフランス映画は、これが普通。 最後、飛行機内で《タカ》を待ち受けるベルモンドは、かっこいい~! ②『J=P・ベルモンドの エースの中のエース』(82年 未公開) 監督は《ルイ・ド・フュネス》映画でおなじみのジェラール・ウーリー。 音楽は『ディーバ』(81年)のウラディミール・コスマ。 1936年、ベルリンオリンピックに向かう途中のフランス人ボクサーが地元のユダヤ人の少年と仲良くなり、彼をナチスから救う為に奮闘する…… 共演は『真夜中の向う側』(77年)のマリー=フランス・ピジェ。 未見なので、劇場公開希望! ③『ムッシュとマドモアゼル』(77年) 『ラ・アニマル』という仮題で公開リストに載ってたが、なかなか公開されず いきなりジョイパック・フィルム配給で『ムッシュとマドモワゼル』の題でひっそり公開された、当時レアな作品。 でも抜群の面白さ❗ 飛んでいる飛行機の上に立っちゃいます😵 ジャン=ポール・ベルモンドは、こう語ります。 「数多い出演作の中から、私自身にとって最も重要なアクション・シーンをひとつ挙げるとすれば、 『ムッシュとマドモアゼル』の飛行機の上に立つスタントです。 あのスタントは、映画史における最初のスタント兼俳優の一人であるローラン・トゥータンにインスパイアされ、 リスペクトを込めて撮った場面だからです。」 《ストーリー》 コンビを組んで数々の映画でスターたちのスタントを務めてきた マイク(ジャン=ポール・ベルモンド)とジェーン(ラクエル・ウェルチ)は、実生活でも恋人同士だった。 しかし結婚式当日、マイクは式の前に仕事を入れた挙げ句に事故を起こして病院送りとなり、 怒ったジェーンは婚約を解消してスタントの仕事も辞めてしまう。 映画ばかりにこだわり仕事を失ったマイクのもとに、 国際的スター、ブルーノ・フェラーリ(ジャン=ポール・ベルモンドの二役)のスタントの仕事が舞い込む。 フェラーリは危険なアクションを代役なしで演じることで知られていたが、実は高所恐怖症でアクションが全くできないのだ。 おまけに《男色家💕》 マイクは仲直りを目指し、ジェーンもヒロインのスタントで現場に復帰させる。 が、マイクを狙ってブルーノがそこに割って入る…… さてマイクは無事にジェーンとよりを戻せるか!? 共演のラクエル・ウェルチは『ミクロの決死圏』(66年)、『恐竜100万年』(66年)の《セックスシンボル》 「20世紀最高のグラマー」と称され、『ショーシャンクの空に』(94年)ではポスターで登場している。 余談ですが『ショーシャンクの空に』のアンディ(ティム・ロビンス)の部屋には、 その時代を代表するセックスシンボルのポスターが貼られていました。 最初は、リタ・ヘイワース。映画「ギルダ」で知られる女優で、刑務所内で「ギルダ」が上映された際には、ヘイワースが登場するシーンで囚人たちの歓声が上がります。 次は、地下鉄から舞い上がる風でスカートがめくれそうになるのを押さえる『七年目の浮気』(55年)のマリリン・モンローのポスター。 脱獄する際に貼られていたのは『恐竜100万年』(66年)のラクエル・ウェルチでしたね。 監督のフランク・ダラボンによると、ラクエル・ウェルチは『ショーシャンクの空に』が大好きだそうです。 ま、何はともあれ『ムッシュとマドモワゼル』おすすめです。 ④『プロフェッショナル』(81年) 2020年、『ジャン=ポール・ベルモンド傑作選』にて初上映された、日本未公開作。 フランス諜報部員ジョスラン(ジャン=ポール・ベルモンド)は、 アフリカ某国の大統領暗殺のため派遣されるが、 土壇場で政情が変わり、フランス諜報部は彼をアフリカ当局に引き渡す事で解決させようとする。 捕まり、薬により自白させられたジョスランは、 過酷な強制労働や拷問を受けながらも、ついに脱出に成功。 国家に裏切られた男は、復讐心を胸にフランスへ舞い戻って来る……。 ストーリーはダークだが、そこはベルモンド、持ち前の明るさが出ます。 見張りの裏をかいて侵入とか…復讐にもユーモアが出てしまいます。 原作は、イギリスの小説家パトリック・アレクサンダーの『大統領暗殺指令』。 共演はクロード・ルルーシュの名作『愛と哀しみのボレロ』(81年)のロベール・オッセン。 監督はアラン・ドロン主演の『チェイサー』(78年)のジョルジュ・ロートネル。 音楽は《マエストロ》エンニオ・モリコーネ。 この映画のテーマ曲「CHI MAI(キ・マイ)」は、 1971年の未公開のイタリア映画『MADDALENA』のサントラとしてリリースされたモリコーネの曲の中でも人気のある曲。 これを『プロフェッショナル』製作にあたって、ベルモンドがこの「CHI MAI」を使いたがったり、テーマ曲に使用されたとの事。 ⑤『黄金の男』(64年) クレト・コロネルの小説『Échappement libre』の映画化。 監督は『殺意の夏』(83年)のジャン・ベッケル。 密輸品を運ぶのが仕事のダビッド(ジャン・ポール・ベルモンド)は、 密輸組織のボス、フェールマンから三百キロの金の輸送を命じられた。 この危険な仕事の相棒は、美女オルガ(ジーン・セバーグ)。 ダビッドは、オルガを騙し密輸の金を横取りしようと企む。 ボスのフェールマンを欺き、金塊を掴めるか! 日本では『リオの男』(64年)に続く《男》シリーズとして公開。 ポップなスコアは、グレゴリオ・ガルシア・セグラとマーシャル・ソラール。 ⑥『ライオンと呼ばれた男』(88年) 監督は《名匠》クロード・ルルーシュで、 主演のジャン・ポール・ベルモンドは、本作で《フランスのアカデミー賞》と言える第14回セザール賞の最優秀男優賞を受賞しました、 幼くして母に捨てられ、サーカスの一座で育ったサム・リオン(ジャン・ポール・ベルモンド)は 50代を迎えた今、フランス有数の会社を興し、そのトップの座にあったが、 自分の人生に何かもの足りないものを感じ、航海に出た大西洋上で連絡を断ち、救命ボートで姿をくらましてしまう。 家族の者は彼が死んだと思い込み、葬式まで出してしまうが、彼は全ての過去を捨てさり、より激しい生き方を求めて第二の人生を送っていく…… 2年の月日がたち、サムはアル(リシャール・アンコニナ)という青年に正体を知られてしまうが、アルの純粋無垢な性格に魅かれたサムは傾きかけている自分の会社に彼を自らの身代わりとして送り込む…… 50才にして夢を追い求め、全てを捨てて野性に帰る男の生き方を描いた、そんな映画のスコアは《メロディ工場長》のフランシス・レイ。 ⑦『ある晴れた朝突然に』(64年) ジェームズ・ハドリー・チェイスの「夏のある輝かしい朝」の映画化。 監督は『ボルサリーノ』(70年)のジャック・ドレー。 フランシス(ジャン・ポール・ベルモンド)とモニーク(ソフィー・ドーミエ)は兄妹だが恋人のように仲が良い。 二人は、分け前500万フラン欲しさにゼジェッティ(ジョルジュ・ジェレ)が企む 南スペインに滞在中のアメリカ人の富豪ヴィリーの一人娘ゼルダ(ジェラルディン・チャップリン ) (チャーリー・チャップリンの娘だよ) の誘拐計画に参加する。 モニークがうまくだまして誘拐に成功、 最初はてこずったものだが、ゼルダはそのうちフランシスに興味を持ちはじめ、彼もこの娘を愛するようになる。 が、誘拐事件は様々な問題が重なり、仲間割れに発展していく…… 音楽は、ミシェル・マーニュ。 ⑧『ベルモンドの怪盗二十面相』(75年) アレックス・ヴァローの小説『Ah mon pote』の映画化。 監督は、ベルモンドと何作もコンビを組むフィリップ・ド・ブロカ。 共演は『まぼろしの市街戦』(66年)のジュヌヴィエーヴ・ビュジョルド。 『ピンクの豹』(63年)のキャプシーヌ。 音楽は『暗殺の森』(70年)のジョルジュ・ドルリュー。 ビクトール・ボーチエ(ジャン=ポール・ベルモンド)は、二十の顔、二十の名前と二十の愛人を持つ詐欺師で泥棒。 出所後も相変わらずのビクトールだが、自分を担当する保護観察官のマリー=シャルロット(ジュヌヴィエーヴ・ビュジョルド)に一目惚れしてしまう。 ビクトールはいつも通りの口八丁手八丁で彼女の心を射止めるが、 マリー=シャルロットの父親が館長を務める美術館にエル・グレコの祭壇画があることを知ると、 泥棒仲間の父カミーユ(ジュリアン・ギオマール)とラウール( シャルル・ジェラール)の3人でそれを盗み出すことにする…… ベルモンドの変装、コスプレが楽しめる逸品。
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