月が闇を裂いた 父の手の様に優しく 足下に転がる 悲しみを踏み抜かぬよう 父の手に尋ねた 「どうして誰かを照らすの?」 父の手は応えた 「君の表情(かお)に逢うため」と みんな暗室の中 訳ばかりをただ求めて 箱を出ようとせずに 月明かりも知らずに 光ここに至る 湿りと現在を乾かす 照らされる事で知る 一人じゃ無い事 父の手に尋ねた 「輝き、彼を照らしたい」 父の手は応えた 「光を分けるだけだ」と 宙に在る月もまた 暗闇の中耐えていた 陽がその闇を裂き 孤独を焼き払った 光ここに至る 湿りと過去を乾かす 照らす事でまた知る 一人じゃ無い事 光ここに至れ そして未来よ輝け 祈る事でまた知る 自分の無力さ それでも… 受け入れた者が知る 貴方の大事さ 私は闇を割いて 姉の様に見守る 足下に転がる 悲しみを踏ませぬよう