望遠鏡で覗いた世界は どこまで続くのか 見捨てられたこの場所が 僕にとって楽園だった 写り込んだ僕の姿は 誰とも違っていたんだ 行き場のない孤独と手を繋いで 今すぐ抜け出したくて今日も走った これでいいと思ってしまった僕は 穏やかに過ぎた時間の前で 何も自覚できないまま腐った 見上げた空の彼方では 光たちが泳いでいた 幻想にしがみついた僕は 地べたを這いまわった 何も知らなかったら 幸せだったのかな 目に見えない希望に愛を注いで 今もまだ冷めぬ夢を見ていた 纏わりついた鎖を引きずって 残酷に廻る時計の前で なんでもないふりしてあざ笑った 幻だった君の声を探して 他に何もできなくてただ叫ぶんだ これでいいと思ってしまった僕は 刹那に流れる光を前に 動けないまま空を見上げていた