ぼんやり浮かぶ曲線の淵をなぞる指 夢見心地の水面に揺蕩う陽炎よ 風が誘いゆらめく意識に吠える夜 後に残った波紋の影が棘の様に 崩れてく壊れてく遠のく調べ 欠け落ち剥がれ落ちた 何時かに爪を立てる 僕は僕を脱ぎ捨て 僕の知らない僕が顔を出す 失くしたのは僕か・・・ 僕の形をした何か だったのだろうか・・・ 置き去りの宵ぽつりと願うは 「時よ止まれ」 光が僕を生かし・・・僕を殺す 焼け付く痛みが僕を起こす 崩れてく壊れてく遠のく調べ 欠け落ち剥がれ落ちた 何時かに爪を立てる 僕は僕を脱ぎ捨て 僕の知らない僕が顔を出す 失くしたのは僕か・・・ 僕の形をした何かか・・・ 明くる日には僕は僕を忘れて 僕として生きる 満ちていた大切な何かが欠けて 僕がいる ゆらゆら揺れて・・・