間抜けなニムロド 冬枯れの街路樹の根本 コインを拾うと 瓶の王冠と気付いて 指切り手袋、湿って 舌打つクリスマスマーケット 電飾に繋がれた星が 生意気に光る 君はどんどん速くなる 時間すらそれに戸惑う 理解されるより、 理解するんだ 君が指揮者 涙と笑顔着こなして 高飛車に季節を奏で いつか掘り起こそう 雪解けの庭 今日の化石を かわいいニムロド 悩みの夜、眠りの水際 鼻歌はまるで ノイローゼのハミングバード 魔法はとうに解けたから 解決法は知恵の輪 それでも疑うことはしないで 正しく痛がる 背丈は語彙を飛び越して 分からずともなお喋れ 押し付けられるより、 押し付けるんだ君の意味を 嘘もどんどん上手くなる あざむいて胸を撫で下ろす そして、 のちに腐れ縁になる負い目が 産声あげる 地元の四辻を右往左往 街を出ればもう笑い話 小さな街の小さな部屋で 小さな星の小さな国で 大きなニムロド 身体もいずれそれに似合うよ 大きなニムロド 銀河が目の奥、渦巻いてる 君がどんどん離れてく 寂しさすら目を見開く 汚れた爪で引っ掻いたのは 確か、世界の不確か 変わらぬものを変えるのが そう信じる者だけなら 愚かさも時には強さになる もしかしたらだけど