バラを投げるように 軽くウィンクして 綺麗になるんだよと あの人囁いた 涙ポロリ ポロリ流して 胸の奥の夢を手ばなすの お互いさま…… 男と女には 別れの足音つきまとう フワフワと風の中 フワフワと髪揺らし 蝶のように 坂を舞い下り はなやかに 出直すわ 長すぎた春でも 荷物をまとめれば 紅い革の鞄 かすかに脹(ふく)らむその程度 季節が過ぎるように 恋人変えていく あの人見送って これから寒い夏 吐息ポツリ ポツリ落して 心細さ 指ではじくのよ お互いさま…… 男と女には 恋する季節が また来るわ フワフワと風の中 フワフワと髪揺らし 鳥のように 光の中へ 軽やかに 飛び立つわ 思い出をいろどる 写真を見なおせば アルバムひとつさえ うづめつくせないその程度