いつも選んでた 歯磨き粉みたいな味の奴 下のは決まってそれ 僕も釣られて頼んでた 大通り沿いの脇道抜けた いつものルートで 「溶けるくらいが丁度いいよね」 僕らぬるい空気だけ 匂いだけで 今でも思い出すんだよ ニつ乗ってて どちらも倒れないように 疎いだけで 今でも思ってるんだよ もう要らないや まるで合ってないあの味も 行く場所もないから 行き先はこの足に任せたの 寒いくらいのクーラーと 冷ややかな目がまた僕に向く 別にお腹は空いてないし すぐ溶けるし ゲテモノみたいだし 何がいいんだろう なんでなんだろう 何回だって変わんないな 不愉快な味だなぁ 匂いだけで 今でも思い出すんだよ ニつ乗ってて どちらも溢れないように 疎いだけで 今でも思ってるんだよ もう要らないや 案外悪くは無いね こんな夜も 溶けてくだけなら せめて最期くらい 一人で居たいんだよ 冷え切った甘い匂いに 包まれて 答えはいつでも そこにあるんでしょ どうせ最期くらいは 涼しい顔で二人を抜けて 夜が明ける前に