浮世の街に花便り着き 賑わう山と花衣たち 桜並木に彩り添えた 可憐な飴と悪戯な雨 今日とは違うあの道で 面影だけの人と写った 幼き日のその姿に いつしか侘しさ感じていた 君の手が 僕を連れて 五月雨の 花明かりへ 桜雨 靄で霞み 手招きすらも懐かしく 浮世の街に去る桜月 散る葉桜もまたいと哀し 城下の街でさよならをした あの面影は今 泡と消え 水面に浮かぶ花筏 幻のように咲いた桜影 時折その美しさが 物悲しく見えるのは何故 君の手が 僕を連れて 五月雨の 花明かりへ 桜雨 靄で霞み 手招きすらも懐かしく 君の手が 僕を連れて 五月雨の花明かりへ いつかまた会えるはずと 呟くこともままならず ままならず