あの頃の僕は たんぽぽのように 「ふ~」と吹きかければどこか 飛んでいきそうなくらい軽くて。 風に煽られながら 大きな体を見つめる。 何も出来ずに。 ただ眺めていた。 根を張らなければ どんな困難にも耐えられないのって 僕にはない。力を。 君は魅せてくれたんだ。 なんでか涙がこぼれ落ちた。 僕は冬に咲く花になれる気がした。 彷徨い 留まりながら 歩き続ける僕は、 向日葵のように大きな顔を空に向け れるほど強くて。 風に荒らされても 大きなその体で 耐え抜く。 頭の中。 根を張らなければ どんな災難にも耐えられないのって 僕にはない。オモイを。 君は魅せてくれたんだ。 なんでか心が熱くなった。 僕は冬に咲く花になれるかな。