あなたのその声も やさしい手のひらも 大丈夫になれる あたたかいことばも 記憶はうすくなる ぬくもりは冷めていく ああ きみとわたし ふたつでひとつだった 散らかったお部屋は 散らかったままでいいと まっしろいかべは 記憶で埋めないと あったかい涙は あついお湯で流すわ そうやってわたし だいたいなかったことにした 息もできないくらい 近いのに遠い これ以上踏みこめない もろい もろい この距離は 関係は 名前などないの 空を飛びたい魚みたい 海泳ぎたい鳥のように 自分の力で わたしの力で きみの作る宇宙を 旅してみたいのです もうなにもいらない もうなにもあげない がんばらなくていいと ふかい ふかい 悲しみの 底にある 静寂がすきよ 失った何かをさがしてる なくしたものなんて探さないで いろいろは忘れていいんだ ここから話作るんだ きみの作る宇宙を 旅してみたいのです