誰を待つでもない手酌に 夜が深くなる 古い話をつまむほど どうせ酔うに酔えない酒になる 惚れた女の迷い道 どうかしてたよ あの頃は 夢は覚めると 知らずにいたんだ 飲んで 飲んで 飲んで 抱いているのさ 幻を ひとり帰れば 肌寒くて ふらり縄暖簾 だめな男の残り香を いまも思い出したりするなんて 涙ひとつぶ行き止まり どうかしてたわ あの頃は 恋は病と わかっていたのに 飲んで 飲んで 飲んで 躱(かわ)しきるだけ 幻を どうかしてたね あの頃は 夢は覚めると 知らずにいたんだ 飲んで 飲んで 飲んで なぜに寄り添う 幻と