「嫌い」ならそう言って 違うなら何にも言わないで そうすればこの部屋の沈黙も、 愛せるから あなたの口が開くたび、 どこか少し覚悟している 他愛のない会話なんて 二人には無意味でしかないの 雲間から射す光 予報外れを恨んだ 雲行き少しあやしい 気づかぬふり 互いに気づいている 「嫌い」ならそう言って 違うならなんにも言わないで そうすればこの部屋の沈黙も、 愛せるから 「嫌い」なら頷いて 違うならそっと見つめていて そうすればあなたとのこの距離も 惑わぬから あなたの目を見てても 何故か少し逸らしてしまう 寄り添ってみてもダメね 一人の方が凍えずに済むの 雲間から射す光 ただ落ちるために生まれた 風上に立ちくらみ その刹那に何か隠している 「嫌い」ならそう言って 違うならなんにも言わないで そうすればこの部屋の沈黙も、 愛せるから 「嫌い」なら頷いて 違うならそっと見つめていて そうすればあなたとのこの距離も 惑わぬから ああ、今あなたの言葉を 遮って笑う私は一体誰だろう そして急に黙って泣きそうになって 誤魔化すたびに辛くなって ほら雨の気配が 「嫌い」ならそう言って 違うならなんにも言わないで そうすればこの部屋の沈黙も、 愛せたかな 「嫌い」なら頷いて 違うならそっと見つめていて そう言えたら二人は 少しは変わっていたかな