あの頃、おもちゃは あたしに言ったの ベッドの中は君だけの世界と まだ信じて止まないわ。 ヒーローは大体最初弱いし あたしもいつかは目覚めるの 目を疑うほどの スーパーパワーに。 寝ても覚めない夢を見てるの。 あたしじゃ届かないような気がして 嫌になる毎日なのです。 怪物も車もブリキも 全部魔法をかけてあげるわ。 お家は今にも空を飛び、 あたしの頭から飛び出す。 泣き虫も木偶も嘘つきも 全部あたしには同じだわ。 夢を見ていることだけが この世界楽しむ条件よ。 冷めない夢を見てるの、 頭に収まりきらない量の。 敵わない敵も明けぬ夜も、 ちぐはぐ抜けない言葉たちも 邪魔をするの。 でも、息苦しいほど 夢をみてしまうな、 あたしのせいじゃないけど。 意味があるなんて誰が決めるの? 私だけの世界で 私だけが正解なの。