むかしむかし、 あるところに 心の優しいおじいさんが、 一人で住んでおりました。 ある時、畑仕事の帰り道、 どこかの猟師に鉄砲で 羽を撃たれた鶴を見つけ、 手厚く看病しました。 すっかり治った鶴を 空に放してあげたのですが、 なんと鶴は、 自分を撃ったのは 「このおじいさんだ!」と 思い逆恨みし始めたのでした。 かくして、 “鶴のしかえし”が 始まったのです。 「じじぃ よっくも オイラを撃ちやがったな、 俺が何したってんだよ。 この残酷じじぃ!」 何を言ってる お鶴さん あたしゃあんたを 撃っとりゃせん 「嘘つけ! おまえの腕を検査したら 硝煙反応も出てんだよお!」 無茶を言うなよ お鶴さん あたしに罪は ありません 「往生際が悪いぜ ゴーツクじじぃ! てめぇのケツの穴に 嘴突っ込んで 内臓引きずりだしてやろかい!」 そりゃぁ あんまりだ お鶴さん あたしゃあんたを 助けたよ 「うるせぇ~!」 ぎゃ~! 「よ~く覚えておけよ! このストーリーのトリを つとめるのは おめぇじゃねぇ! このお鶴様じゃい!」 やめておくれよ お鶴さん それでもあんたは 鶴なのかい 「やっかっしゃい! この頃の鶴は人を超えてるぜ。 これが本当の ‘鶴の人超え’じゃ!」 それを言うなら お鶴さん ‘鶴の一声’と言うんだよ 「洒落てみたんだよ! 冥土の土産に 俺様のダジャレでも 持ってけぇ!」 何を言っても お鶴さん あんたにゃ 心は通じない ならばこうして お鶴さん 殺して てめぇを 食ってやる バーン! 「ああ!てめぇ やっぱり て…めぇだった…か…ガク」 ヘッヘッヘヘヘヘ…