一つめの秋 見送る頃は お酒の味も 覚えたわ 銀杏並木が 裸になって 別れのときを 知ったから 愛はいつか 色あせて 散ってゆくのね 散ってゆくのね はかないものね 二つめの冬 迎えた頃は なみだにくれて いたのです 白くかぼそく 降る雪さえも 無情に折るわ 枯れ枝を 愛はいつか 音をたてて 崩れ去るのね 崩れ去るのね せつないものね 三つめの春 訪ずれたとき 思い出川を わたります 波のまにまに くだけた夢が 浮いては沈む 夕まぐれ 愛はいつか 影もなく 消えてゆくのね 消えてゆくのね 悲しいものね