わからないのってあの娘が言った ちぐはぐになった心と身体 錆びかかったナイフが また傷痕を残す ドアの向こうの世界はいつも わたしを残して廻るの 荒れ果てたその瞳は 何を映し出すんだ くだらないぜってアイツが言った 質に入れた親父の形見は 1万と6千円 11レースが飲み込んだ もたれ込んだ縁石の冷たさ まるで蔑まれてるみたいだ 帰る場所もないまま 逃げ出す勇気もないくせに もてあます感情は涙にしかならなく て 止め処ない倦怠感 心のかげりはいつになれば消えるん だ? 辞めてやるさってアイツが言った 都会ならチャンスだらけだから コキ使われる日々は もう終わりにしたいんだ 映画でもドラマでもいいんだ 銀幕の中の俳優さ 店からくすねてきた ボトル飲み干して笑った 悩ましい毎日に何を咎めたらいい? 変わらない現実は 自分のやり方で打ち破ってゆくだけ だ 布団から飛び出せ この世界を巻き込め きっと怖がる事は何もない 誰も彼もがもがいてるんだ 薄暗く淀んだ 闇夜の夢の中 覚えたての痛みを噛み締めて ゆっくり歩き出せばいいんだ 仕方ないねってあの子は言った 誰もわかってなんかいないから 明け方の4番線 プラットフォームに佇んだ 終わらせるなんていつも簡単だ そんなもんにしがみつくのは 覚悟だとは言わないさ 勇気だとは言えないさ かわいそうだなんて誰かに慰めてほ しいか? 自分だけの価値観はこの世界の誰に も 認められる事はない 布団から飛び出せ 外野には笑わせとけ 誰にも分かち合えぬこの思いが 自分を創る全てなんだ 薄暗く淀んだ 闇夜の夢の中 覚えたての痛みを噛み締めて ゆっくり歩き出せばいいんだ それでいいんだ