異里(ことさと)外(はず)れの 荒屋(あばらや)に 人喰らう 鬼の 在りという (座(わ)す 座(わ)す 座(わ)す) 驀然(ばくぜん) (座す 座す 座す)独行(どっこう) (座す 座す 座す)辣腕(らつわん) (座す 座す 座す)べっかっこう 電光石火(でんこうせっか)の 早業(はやわざ)に たじろぐ 聲(こえ)すら 喰らいけり (座(わ)す 座(わ)す 座(わ)す) 驀然(ばくぜん) (座す 座す 座す)独行(どっこう) (座す 座す 座す)辣腕(らつわん) (座す 座す 座す)べっかっこう 戦(おのの)く 刹那(せつな)に 鬼が嗤(わら)う 響動(どよ)めく 間も無く 鬼が屠(ほふ)る あな憂(う)や いとも あられ無き 末期(まつご)劫火(ごうか)で 炙(あぶ)る 拷(ごう)と 比(くら)ぶれば 許(ばか)りか 寧(むし)ろ 未練など 無いも もう直(じき) 我(われ)を 噛砕(ごうさい)が 攫(さら)う 宛(さなが)ら 牙(きば)の 尖(する)どさときたら 襤褸(らんる)の 如(ごと)く 肉を 引き裂(さ)こう 恐(おそ)れる 胸が 早鐘(はやがね)を 鳴らし 死に逝く 我を 恐悸(きょうき)へと 攫(さら)う 戦(おのの)く 刹那(せつな)に 鬼が嗤(わら)う 響動(どよ)めく 間も無く 鬼が屠(ほふ)る 蠢(うごめ)く 刹那(せつな)に 鬼が嗤(わら)う 阿(あ)と吐(は)く 間も無く おくびと化(か)す