接吻が長すぎたようで 僕が目を開ける それでも君は接吻を止めない 二回半の瞬きのあと 僕は目を閉じる 遠い景色に誘われて ゆりかごを揺らす 母のように 紫陽花は六月 雨に煙る 君の胸で眠ろうか 雨音 聞こうか 故郷のあの海へ帰ろうか いつだって君のことは 僕が見つけたね 上手に陽炎に隠れても 肩ぐるました 父のように 向日葵は八月 祭りのあと 僕の肩で眠りなさい 風になりなさい つないだ指を絡めなさい 君と僕を運ぶ 時の川 さらささら さらささら 花火の夜 紫陽花と向日葵が愛し合う ふたりならあの海で揺れている Hu 紫陽花と向日葵揺れている