外は灯りが点き始める 帰宅の喧騒また駐車場 車の中 ここはふたりだ 顔を見ないままで話せる この環境を今日だけは許して 車の中 いつもふたりだ まだ何も言っていないのに 車内に響く啜り泣く声 緑色のフェンスに向けて口を開く 本当に最後だね 忘れない君を忘れない 許されたいとかそういうのじゃない 殴ってくれない怒鳴ったりもしない 最後まで 君の優しさに助けられている 座り慣れているはずの席 今日は顔を見て話せないけど 隣り合わせ なんだか独りだ 「少し話したいことがある」 奥歯を噛み締めここへ来たけど 車の中 アナタが先に泣くの? 必死に話しているけれど 途中から何も聞こえていない 涙と一緒に溢れ出す ふたりの記憶 全てゴミになるようだ 忘れたい全部忘れたい これで嫌いにとかなる訳ない 傷つきたくない またやり直したい 最後の最後に気づくかな どこにも行けないように その手を強く握っていること