痛くないように やさしく殺(あや)めた 言葉に置き換えて 悲しみを忘れた ああ いま 何をなくしたのだろう ツミという音のならびから 思い描かれた つぐなうことも叶わない 夢の記憶 望まれたこの世界から 消えてなくなった いつもすでに欠けている 人の祈り 鏡に映した 自分の姿が 幸せを知るほどに 不確かになってゆく ああ まだ 欲しい何かがあるのに 享楽の声がきこえない 今をみたすのは あがなうすべも奪われて 生きる痛み 生き延びるだけの世界なら 迷い傷ついて 他人(ひと)を好きになるような 愛はいらない 抑えつけられた世界から 意味を失って こぼれ落ちた現実は、どこへ行くの ? 私がツミを背負うことを あなたは望んだ 私を映す鏡の前には 誰もいない