あゝ長い髪が 風にゆれる 私は何度も 夕に染まる顔を 思い出していた どうしたら気が付いた この春に終わりがあったこと 君が言ったこと ずっとこのまま もういいかい 回り出す 錆びた自転車 たった一度だけ すべて思い通り 振り向けば君 もうここにはいない 巡り合う季節の中で 変わらない日々を過ごして 切ない夜の行き先 眺めて 辿り着く奇跡の痕に シャッターを切っていく 君の熱、擦れた靴、影二つ あゝ細い指で 針に触れる 私は何度も 憂鬱な顔を 思い出していた もう二度と 言えないのなら全て 言えばよかったねと 笑う声がした ずっとこのまま もういいかい 変わりゆく 景色の中で たった一度だけ 体が宙を舞っていく 花びらのように 手繰り寄せた君のシャツと いつも遅すぎた私の 切ない夜の行き先 答えて 流れ着く季節の跡に シャッターを切っていく 冷めた熱、捨てた靴、影一つ 遠回りして帰って 色めいてる 懐かしいあの香り 今もまだ残ったまま 巡り合う季節の中で 変わらない日々を過ごして 切ない夜の行き先 眺めて 辿り着く奇跡の痕に シャッターを切っていく 君の熱、擦れた靴、影二つ 花に風、朝の月、恋巡り