夏空にそびえ立つ うろこ雲を見下ろして 旋回の半ばで 白い街が見えた 祝いの門出でも あまり話さないでいい 自然な時の移ろいを ただ感じていたいんだ 俺も長い 一人暮らし 見ないあいだに 親も老けたし 昔遊んだ 空き地もないし なぜか生きていることが 懐かしい あなたが誓うとき 親父の目尻にじりじり 肥えた顎を伝って 無精髭に溶けた 僕の記憶にないから きっと大切な秘めごと その思い出の深さに なんだか心が揺れた 俺も長い 一人暮らし 見ないあいだに 親も老けたし 昔遊んだ 空き地もないし なぜか生きていることが 懐かしい 子供のせいで 口癖に気付かされたり ぶつけられない 虚しさに 苛まれたり きっとうんざり するほど近い未来 回り回る人生のドラマ それぞれ何も言えないまま 巡り巡る人生のドラマ かける言葉は特にない まあ元気でいてほしい 深い愛の物語には 栞をつけましょう 俺も長い 一人暮らし 見ないあいだに 親も老けたし 昔遊んだ 空き地もないし なぜか生きていることが 懐かしい 子供のせいで 口癖に気付かされたり ぶつけられない 虚しさに 苛まれたり きっとうんざり するほど近い未来