すべり込んだ地下鉄で ふいにイヤホンはずして ふと気づいた 誰もみな無口 都会派ぶって過ごした 高いヒールは履きつぶした それでも馴染めない この暮らし 囚われるだけなら どんな約束もいらないわ 揺らり揺れてたら終着 何気ない仕草で傷ついて 大切なこと忘れかけて 夢を見る気などとっくにない ひとりきり スローになる景色の中 窓にうつる視線に戸惑う 半透明のポートレートみたい 行く宛てのない広い迷路に 立ちすくむ 深い闇の中さまよう 右往左往 なりたいような イメージがなくてつらい 飛べない(飛べない)鳥のように (鳥のように) ひたすらに(ひたすらに)歩くのみ (歩くのみ) 消えない(消えない)傷のように (傷のように) 隠したい その全てに宿る本当の自分 さりげない優しさ 気づかずに 大切な人 忘れかけて このままでいても 楽しくない ひとりきり 無情に経つ時間と うらはらにこの気持ちだけが焦る どこへ歩くかは自分次第