月の道を映して 寄せては返す波 蒼に染まる浜に 佇んだ少女 仄か光る砂粒 それは星の欠片 誰かの手から零れた 儚い夢の残滓 触れれば温かい光 小瓶に詰め 波間へ 遥かキミの元へ 届けて 今でも 消せないほどに輝くのなら もう一度掴んで 見捨てた想いは闇に漂い続けて やがては冷え切ってしまう 白い指で掬った 割れた星の欠片 懐かしい声が響いて 少女は目を見開く いつから此処にいたのか 何故ひとりでいるのか 忘れていたけど 届いた「サヨナラ」 凍り付いた記憶溶かしてく 別れを告げた日 見捨てたワタシの弱さを月の光が 象り "掬い"となった 受け止めきれない現実と 共に否定された 悲しき想いが 彷徨い 誰かに気付いてほしいと輝くから もう一度掬うよ 戻れないワタシはキミの星を 見送って 救いの時を待っている