僕は可憐な少女にはなれない そんなこと知ってる 誰にだってわかってる 自分の身体はどうして 選べないんだろう 今どきの ルールだったらそんなのってないよ みんなに見せたくなるほど 綺麗だったら お父さんお母さんに ”ありがとう”って変だろ 何が好きかだけじゃなくて 何が嫌いかも僕らの一部だ 心臓よりも深い場所の あなたなら知ってるか 僕は可憐な少女にはなれない そんなこと知ってる 誰にだってわかってるけど 僕が僕じゃない歌を歌えるのは それはあなたになれなかったから 風に揺れるあなたの 綺麗な髪を ただのひとつも持たない 僕が見ている 風に揺れるあなたの 綺麗な声で 僕は少しだけ歌った 生まれてくるほど大事な命だったら 気付けば過ぎてく時間を 止めてあげようか そしたら悪夢も 代わりに醒めなくなって あの日のあなたに怒られるだろ 何が嘘かだけじゃなくて 何を信じるか決めなきゃいけない そこに声が無いのならば 隣町で買ってくる だから可憐な少女にはなれない 予定が入ってる あなただってわかってるはず 僕には手を取ることも出来ないけど 銀河を描いてしまったんだよな 忘れるわけ無いよ 化物が人を喰らう街から 袖を掴んで逃げてきたんだよ あなただけが人間だったから 次は何が好きで何が嫌いで 将来どうなりたいかって そんなの決まってる 僕は可憐な少女になりたかった 僕は可憐な少女にはなれない そんなこと知ってる 誰にだってわかってるけど いつか歩けなくなるその時まで 僕をどこかへ連れて行ってくれ 風に揺れるあなたの 綺麗な髪を ただのひとつも持たない 僕が見ている 風に揺れるあなたの 綺麗な声で 僕は少しだけ少女になった