最寄りからの帰り道 紅く染まる君の髪 この手と手が離れるとき 空に響く午後五時のサイレン 十五分きりの道のり 二人歩く寂れた街 ふと手を繋いだあのとき 赤く君も頬を染める 繋いだその手を離さずに居ればいい 僕の心も君の心も また明日と手を振る声だけが響く 残された僕の影だけが揺れる 来た道を戻る足早に 一人歩く寂れた街 冷たい風が吹く午後5時 不意に僕も足を止める 繋いだ心を離さずに居れたら 僕のこの声も君に届くかな また明日と手を振る声だけ聞かせて 残された僕を街灯が照らす もしも今すぐ君を連れ出せるなら 僕のこの冷えた手を 温めてもらえるのに 項垂れるような暗闇 一人歩く帰り道 陽の光が消えるそのとき 僕の影を赤く染める 繋いだその手を離さずに居ればいい 僕の心も君の心も また明日と手を振る声は もう聞こえない 残された僕の声だけ残して