僕は暗い部屋のすみで 溺れ落ちていた 体中にもつれた糸に身をゆだねて… あとどれだけ勝てば 僕は許されるのだろう もう二度とは 這い上がれぬほど 落ちればいい… 深い森には君の声すら届かないよ 僕は歌を投げ捨てたよ 果てのない荒野をひとり 旅人は歩いてく 今日も傷つき 倒れても よろめきながら 歩いているよ 気付くと僕は 裸足のまま道端に立っていた 行くあてなど 失くしたのに 歩いていたよ… 僕の前を足のない猫が走りぬけて 集めたエサ 子猫たちに食べさせていた 君の名前 何度も呼んでいた… 声を出して 僕は泣いたよ 果てのない荒野をひとり 旅人は歩いてく 遠に夢すら 敗れてても 汗をぬぐって 歩いているよ 果てのない 荒野の途中 旅人は大地にかえるよ 最後はただ一粒の涙が こぼれただけ… 僕らの未来に待つのは 深い闇、失望、孤独 誓った愛でさえ 死がふたり分かつだろう… でも僕は、それでも僕は 君が好きだよ 君が好きだよ 僕は歌うよ