駅前二人で通った店の 扉に貼られた「今までどうも」 人気のない店内、ガラリとして 暮らしから溶けてく あなたがあの日言いかけた言葉 いまでもあたしは探したまんま 変わりゆく日々に焦るのは 忘れたくない記憶があるから ただ 愛を知ってしまった ただ恋をしていた あたしは恋をしていた ある春の日、暮れの話 「あたし、あなたが好き」 ただ恋をしていた あたしは恋をしていた 記憶の中でぼやけていく あなたの手のひらの温度 もし明日が審判の日なら こんなことで 悩まなくていいのになあ くだらないことを考えて くだらないなと呟いたりする 待てど暮らせど 恋が枯れても 朝、陽の光 繰り返すまんま 名作映画、クライマックス 二人の物語に花束を ただ恋をしていたんだよ あたしは恋をしていたんだ ただ恋をしていたんだよ 『あたしは恋をしていた』 ただ ただ恋をしていた あたしは恋をしていた ある春の日、暮れの話 「あたし、あなたが好き」 ただ恋をしていた あたしは恋をしていた 記憶の中でぼやけていく あなたの手のひらの温度が まだ愛しくて