汽車はもう出ようとしているのに あいつと握手のひとつも出来ない 照れ臭いものさ男同士なんて 明日から淋しくなるというのに 旅に出るのはいつものきまぐれさと 笑いながら君はいう 今頃雪に眠る北の町で 夢を見て欲しい 素晴らしい友よ 君はいつまでもさ 酒と涙の味が同じだった あの頃はとても良かったね 君はそのヒゲを剃らないで欲しい この町で暮らした思い出として 君の部屋は車の写真と いくつかの地図に囲まれ 西の窓から黄昏れる頃 いつも決まってカリフォルニアの歌 が流れてきたものだった 君はいつも僕に言ってた 口ぐせのように このせまい国のどこかにきっと 地平線の見えるところがあるとね その目を輝かせて