愛なんか知ってる だけど私は持ってない あの子は呟く 忘れられた傘みたいに 右手を握り締め 左手をかざして 私がいなければ 私がいなければ 誰にも気付けない想いが今日も歪んで滲む 誰か気付いてよ 誰か気付いてよ 誰にも言えない言葉は今日も この手を擦り抜けていく 愛された記憶が 柔らかく首を絞める 染みの付いたシャツみたいに 魂も捨てられたら 右手に悲哀を 左手に狂気を 生まれてこなければ 生まれてこなければ 誰にも気付けない想いが今日も歪んで滲む 誰か気付いてよ 誰か気付いてよ 誰にも言えない言葉が今日も この手を擦り抜けていく 私がいなくても 私がいなくても 誰にも気付けない想いが今日も歪んで滲む 誰か気付いてよ 誰か気付いてよ 誰にも見えない炎がいつか 私を燃やし尽くす前に