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序 春と修羅より (feat. VOICEVOX:ナースロボ_タイプT)

Track byGyro

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  • 2023.12.23
  • 2:15
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歌詞

わたくしといふ現象は 仮定された有機交流電燈の ひとつの青い照明です (あらゆる透明な幽霊の複合体) 風景やみんなといつしよに せはしくせはしく明滅しながら いかにもたしかにともりつづける 因果交流電燈の ひとつの青い照明です (ひかりはたもち その電燈は失はれ) これらは二十二箇月の 過去とかんずる方角から 紙と鉱質インクをつらね (すべてわたくしと明滅し みんなが同時に感ずるもの) ここまでたもちつゞけられた かげとひかりのひとくさりづつ そのとほりの心象スケツチです これらについて人や銀河や修羅や 海胆は 宇宙塵をたべ、 または空気や塩水を呼吸しながら それぞれ新鮮な 本体論もかんがへませうが それらも 畢竟こゝろのひとつの風物です たゞたしかに 記録されたこれらのけしきは 記録されたそのとほりのこのけしき で それが虚無ならば 虚無自身がこのとほりで ある程度まではみんなに 共通いたします (すべてがわたくしの中のみんなで あるやうに みんなのおのおののなかのすべてで すから) けれどもこれら新生代沖積世の 巨大に明るい時間の集積のなかで 正しくうつされた 筈のこれらのことばが わづかその一点にも 均しい明暗のうちに (あるいは修羅の十億年) すでにはやくもその組立や質を変じ しかもわたくしも印刷者もそれを 変らないとして感ずることは 傾向としてはあり得ます けだしわれわれがわれわれの感官や 風景や人物をかんずるやうに そしてたゞ 共通に感ずるだけであるやうに 記録や歴史、 あるいは地史といふものも それのいろいろの論料といつしよに (因果の時空的制約のもとに) われわれがかんじてゐるのに 過ぎません おそらくこれから 二千年もたつたころは それ相当のちがつた地質学が 流用され 相当した証拠もまた次次過去から 現出し みんなは二千年ぐらゐ前には 青ぞらいつぱいの無色な孔雀が 居たとおもひ 新進の大学士たちは 気圏のいちばんの上層 きらびやかな氷窒素のあたりから すてきな化石を発掘したり あるいは白堊紀砂岩の層面に 透明な人類の巨大な足跡を 発見するかもしれません すべてこれらの命題は 心象や時間それ自身の性質として 第四次延長のなかで主張されます

このアルバムの収録曲

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