遠く 真夜中の海を行く船の汽笛 聞こえたような気がして立ち止まる 遠く かすかに祈るような歌声が 聞こえたような気がして 窓を開けてみる 抱え込んで 沈み込んで 溺れそうな長い夜 照らし出して 繋ぎとめて ひとりじゃないと信じさせて 広大な群青色の地図 見失った現在地 ここにいるのに 届いて 僕に似た誰かへ 届いて 私に似たあなたへ 眠れず 明日を探す人よ あなたとともにある 遠く 星と星のあいだの闇にある 無限の可能性に 目を凝らしてみる 思い描いては打ち消して 確信なんかなんにもない かじりついて 這いつくばって みっともなくたって続けるんだ 心から 心の底から 誇らしいと思える日が来る それまで 届いて 僕に似た誰かへ 届いて 私に似たあなたへ 自分を愛せずにいる人よ あなたを抱きしめる 届いて 僕に似た誰かへ 届いて 私に似たあなたへ 眠れず 明日を探す人よ あなたとともにある