「さよなら この世界」 壁の向こうで 誰かがつぶやいた 「そこに誰かいるの?」 返事はなかなか返って来ない 「なんでもありません 大丈夫です 心配しないで」 やっと来た返事は バカみたいに丁寧なごあいさつ でも さっき 「さよなら」って君は 言ったじゃないか そんな簡単に そんな簡単に 自分を殺してしまうなよ 勝手に 自分自身を押し殺して 勝手に この世界を責めるんじゃなくて 「もっと もっと」って欲しがる自分に ちゃんと水を与えてあげなよ 勝手に 夢の無い日々を選んで 勝手に 誰かのせいにするんじゃなくて 「怖い 怖い」って逃げてる自分を ちゃんと ちゃんと 傷つけてあげなよ 「さよなら この世界」 壁の向こうで誰かがつぶやいた いいから出てこいよ 君の顔が見てみたいんだ もしも出て行ったなら 僕を殴るつもりだろ そんな簡単に そんな簡単に 僕はだまされたりしないよ 勝手に 自分自身を決めつけて 勝手に この世界を肯定して 「これが正しい」って 「これが正義だ」って 僕を 僕を傷つけたくせに 勝手に 自分自身を決めつけて 勝手に 自分に酔ってるのはお前じゃないか 早く出てこいよ 早く出てこいよ 今すぐ お前を傷つけてやるよ じゃあ なんで僕に声をかけたの? ただ暇だっただけなの? 本当は優しい 本当は優しいのに 僕らはお互いを傷つけ合う 勝手に 不快な気分になるくせに 勝手に 他人を傷つけたくなるくせに それでも理由も無く「優しい自分」 に もっと もっと 気づいてあげなよ 傷つけるだけじゃ 痛みはわからない 傷つけられたら 死んでしまうよ そんなに誰かを傷つけたいなら 傷つけるべきだよ もっと僕たちは 自分自身を傷つけるべきだよ